つぎの休日は、スローな時間が流れる浜松の「天浜線」でチル旅しよう。

天浜線(てんはません)。

それは静岡の浜松市街より北にある、のどかな景色のなかを縫うように走るローカル線「天竜浜名湖鉄道」の通称。

懐かしさ漂う無人駅、ついのんびり過ごしたくなる日本の原風景、若手クリエイターたちによるニューショップ……「天浜線」には、自然とカルチャーがほどよく入り交じっています。

ここで紹介するのは ・1日1組限定の無人駅舎ホテル ・穏やかな浜名湖でぷかぷかSUP体験 ・人間交差点のような自転車屋×餃子屋さん ・築100年の旅館をリノベしたジェラート屋さん

今度の休みは1両編成の小さな電車にゆられながら、天浜線でチル旅してみませんか?

01. 無人の駅舎……なのに泊まれちゃう。
ホテル「INN MY LIFE」をチル旅の起点に。

ゆったりとした時間が流れる、天浜線の二俣本町駅。「INN MY LIFE(インマイライフ)」は、その小さな無人駅舎をリノベーションした1日1組限定のホテルです。ローカル線の無人駅に貸切で泊まれるなんて……ちょっとワクワクしませんか?

駅舎ホテルと聞いてもピンと来ないかもしれませんが、内装はシンプルな中にもちゃんとローカルならではのこだわりを感じます。浜松市天竜区のひのきを使った床。市内の作家が手がけた家具や照明。浜松市内で作られた遠州織物を使ったオリジナルのパジャマや枕カバー。

さらに朝食には天竜区二俣で人気の「吉野屋精肉店」のベーコン、中区にある「L’atelier Tempo」の天然酵母パン、「養紡屋」のはちみつ、etc……。

オーナーの中谷明史さんも出身は浜松市だそうです。天竜区の面積は浜松市の半分ほどもありながら、人口は市全体の80万人に対して3万人。

「豊かな自然を味わえるのはいいことだけど、このままではやばいとも思っていました。自分たちの姿を見て、中学生や高校生に『地元の大人かっこいい』と思ってもらえたら嬉しいですね」

地元の高校生や、おじいちゃんおばあちゃんと一緒にガタンゴトンとゆられながら眺める、天浜線の景色たち。INN MY LIFEは、浜松旅の目的地にもなるし、出発地点にもなる。

最新設備や5つ星ホテルのような煌びやかさはないけれど、自然の景色や天浜線沿いに漂うゆったりとした時間は、忘れられない贅沢ステイになるはず。

「INN MY LIFE(インマイライフ)」
住所:静岡県浜松市天竜区二俣町二俣1605-7 TEL:0539-25-1720
料金:25,000円(大人2名、子ども2名)、13,000円(1名利用)
@inn_my_life

02. 穏やかな浜名湖でSUP×チル。
「T-flow. Water Side Community.」

天浜線をぐるっと回って、三ヶ日駅や奥浜名駅も越える尾奈駅。浜名湖周辺のなかでもとくにゆったりした空気が流れる三ヶ日町の「T-flow. Water Side Community.」では、SUP(スタンドアップパドルボード)を体験したい!

SUPは初心者でも楽しめるのがいいですよね。ボードの上に立って、思うままにパドルをこぐ。まるで水中散歩をしているような気分に浸れます。

T-frowでは、ボードやパドルなど必要なものはすべて貸してくれます。ふらっと手ぶらで遊びに行けるし、気さくでやさしいオーナーの藤原琢磨さんが丁寧に教えてくれるから安心です。

この日の参加者も、20分ほどのレクチャーでボードの上に立ったり、寝転んだりと楽しんでいました。浜名湖は、海水と淡水が混じる汽水湖。T-flowがあるエリアは、ほとんど波が立たずとても穏やかなので、SUP初心者にも◎。ぷかぷかと浮かんでいると、なんだか浜名湖を貸し切ったような気分♪

そしてなにより、この空間が魅力的。ただただボーっとしてたって誰も怒りません(笑)。SUPをして休憩。SUPをしておしゃべり。SUPをしてちょっとお昼寝……。

湖畔で風にあたってゆったり過ごす1日がこんなに気持ちいいなんて。

お店のなかでオーナーと雑談する時間も心地いいし、浜名湖に身を委ねるようにまったりしたっていい。

心地いい疲労感に包まれながらのんびり眺める夕日は格別ですよ。

「T-flow. Water Side Community.」
住所:静岡県浜松市北区三ヶ日町大崎北区北区三ヶ日町大崎1991-4
TEL:053-526-0806
料金:SUPレッスン ¥5,500(半日)、¥8,800(1日)
@tflow.watersidecommunity

03. 自転車屋さん? 餃子屋さん?
フシギとみんな集まる「HAPPY & SLAPPY」

現在、浜松市の東区にある自転車屋さん「HAPPY & SLAPPY」も、じつは2022年の2月には天浜線の二俣本町へ移転を企んでいるお店のひとつ。

「小さい頃、天竜川に遊びにいくときにこの商店街にもよく来ていて、いいエリアだなぁと思っていたんです」

とオーナーの伊藤さん。

ところでこのお店。一見、自転車屋さんだけど近所のおじいちゃんが空気入れを借りにきたかと思えば、横では20代のカップルが餃子とビール。

あれ……何屋さんですか?

「自転車屋なのに最近は餃子ばっかり(笑)。服も置いてます。でもいいんです。餃子とか服をきっかけに遊びに来てもらって、少しでも自転車に興味をもってもらえれば」

インタビュー中も、となりのおばあちゃんがフルーツのお裾分けにきた。「桃は早めにね」「今度餃子のイベントやるから来てくださいね」

なんとなく顔を出したくなる。それが「HAPPY & SLAPPY」の魅力。

もとは電気屋さんだったこの建物。2階ではパートナーのみささん(@plaque_87)がカフェをはじめる予定だそう。

田舎の商店街の自転車屋さんは、人間交差点のようなチルスポットでした。

「HAPPY & SLAPPY」
住所:静岡県浜松市天竜区二俣町二俣1271(※移転準備中)※現在は 静岡県浜松市東区薬師町621
TEL:053-548-6464
@happy__slappy@gyoza_slappy

04. 築100年の旅館をリノベ。
ジェラート屋さん「包商店」で、ほっとひと息。

HAPPY & SLAPPYの伊藤さんから「となりのジェラート屋さんもおいしいよ」と教わったのが、2021年6月にオープンしたばかり「包(パオ)商店」。

餃子のあとにジェラート。なんて魅力的な……。

白い壁と木のカウンターが印象的な店内は、もともと築100年を越えた旅館だった建物を、オーナーの西村さんがひとりでリノベ&リフォームしたそう。

取材日は定休日だったにもかかわらず「今日、空いてる?」と何人もの浜松っ子たちが覗き見。

「近所の小学生が小さなお財布を握りしめてきてくれるんです。正直250円って小学生のお小遣いからしたら安くないと思います。嬉しいですね」

週替わりのフレーバーは、横浜の八百屋さん「青果ミコト屋」さんから週に1回仕入れているそうです。規格外の野菜や廃棄されてしまう食材を使い、フードロス問題にも取り組んでいる素敵なジェラート屋さん。

アスパラと生姜の甘酢漬けを組み合わせた「アスパラガリ」や、にんじんの葉までまるごと使った「間引きにんじん」など、珍しいメニューも目を引きます。

「外に植えてある木や植物は、花の咲く時期を少しずつずらしています。季節によって異なる花を楽しめるように」

この日の店先には、赤い花をつけたサルスベリがキレイに咲いていました。

「包商店」
住所:静岡県浜松市天竜区二俣町二俣1272
TEL:053-548-6464
@paostore.ftm

道路の向かい側には、今度新たにはちみつ屋さんがオープンするそうです。

豊かな自然とのんびりとした空気、そして新しいカルチャーがクロスオーバーする天浜線エリア。浜松の周りをぐるっと小さい電車でチル旅してみたら、また新しい発見がたくさんあると思いますよ。

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